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新着情報

[2018/09/11] 
風しんは妊娠中の女性がかかると危険な病気。周囲の人も予防接種の検討を

風しんは、風しんウイルスによる感染症です。最近は2013年に大流行して以来、患者数が減少していましたが、今年(2018年)は関東地方を中心に増加傾向にあることが報告されています。

風しんは、一度かかると免疫ができ、生涯かかることのない病気です。また、有効な予防手段としてワクチン接種がありますが、未接種の人や十分な免疫がない人の間で感染が広がっています。

 

風しんの感染経路は「飛沫(ひまつ)感染」です。風しんウイルスは、感染者の唾液に含まれ、感染者のくしゃみや咳などで飛び散ったしぶきに触れることで広がります。

感染するとおよそ2~3週間後に、発熱や発しん、リンパ節の腫れ、痛みなどの症状があらわれます。子どもの場合は、比較的症状が軽いものの、まれに脳炎や血小板減少性紫斑病などの合併症が起こって重症化することもあります。大人のほうが子どもよりも発熱や発しんが長引いたり、関節痛が強く出たりすることがあります。

感染者は、発しんが出る1週間前から、発しんが出たあと1週間後まで感染力をもっています。感染しても症状が出ない人は15~30%ほどいるとされ、感染に気づかぬうちに、周囲の人にうつしてしまう場合もあります。

 

風しんに、特に気をつけなければいけないのは、妊娠希望や妊娠中の女性です。妊娠初期の女性が風しんに感染すると、おなかの子どもにも影響し、難聴や心臓病、白内障などの「先天性風しん症候群」の障害をもつ子どもが生まれる可能性があるのです。

子どもの先天性風しん症候群のリスクを減らすためにも、そのような不安を抱えながら妊娠期を過ごす女性を増やさないためにも、一人ひとりが風しんの感染拡大を防ぐことが重要です。

 

現在、子どもに対しては、風しんワクチンもしくはMR(麻しん・風しん混合)ワクチンの定期接種があり、1歳以上2歳未満と、5歳以上7歳未満(小学校入学前の1年間)の2回行われています。しかし、1990年4月1日以前生まれの人や、1979年4月1日以前生まれの男性は、未接種や1回接種のみで十分な免疫をもっておらず、近年の風しん患者の中心となっています。

それらに該当する年齢で、妊娠中あるいは妊娠希望の妻・パートナーや家族がいる人、職場に妊娠出産年齢の女性がいる人などは、予防接種を受けた記録や風しんにかかった記録が残っているかどうかを確認しましょう。妊娠希望の女性は、多くの自治体で風しんの抗体検査(免疫の状態を確認する検査)を無料で受けられるので、利用するとよいでしょう。

 

なお、妊娠中の女性は風しんの予防接種が受けられません。十分な免疫がないことがわかった場合は、流行期にはできるだけ人混みや不要不急な外出を避け、必要に応じてかかりつけの産婦人科医に相談しましょう。

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